税理ノート

寄附者情報の電子化と年末調整への活用

寄附市場の拡大と草の根的寄附の促進を目指す上で、寄附金控除の年末調整対象化は有効な手段であると考えられる。しかし、これを実現するためには、源泉徴収義務者の事務負担増大、制度の複雑化、プライバシー保護といった既存の課題を解決するための包括的な制度設計が不可欠である。

具体的な提言として、以下の3点が挙げられる。第一に、現行の年末調整制度自体の簡素化を図ることである。ICT技術を活用し、寄附金受領証明書等の電子データを国税庁に集約し、マイナポータルを通じて納税者に提供、そこから勤務先に電子的に提出される仕組みを構築することで、書類の収集・転記・確認といった事務負担を大幅に軽減することが可能となる。

寄附者情報の電子化を活用した年末調整制度の簡素化を前提にし、さらに複合的な制度設計をすれば、寄附金控除の利用促進と、納税者および源泉徴収義務者双方の利便性向上に資した制度となる可能性がある。

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